秋桜(コスモス)はなぜ秋に咲く?

今、庭の秋桜(コスモス)が満開です。
たしか7月に、ホームセンターで種を買ってきて蒔きました。2か月ちょっとで花をつけたことになります。

ふと、種を蒔いたとはいえ秋桜(コスモス)はなぜ時期を間違えずに、ちゃんと秋に咲くのだろうと素朴な疑問がわいてきました。

妻に聞くと、「 “たんじつそう”だからよ」と答える。
“たんじつそう” ?
さらに「日が短くなると咲くのよ」とつけ加えた。

じゃあ、 秋桜(コスモス) はどうやって日が短くなるのを知るのか?
そのセンサーはコスモスのどこにあるのか?
それには妻も答えられませんでした。

そこでネットで調べてみました。
“たんじつそう”と入力すると、「短日植物(たんじつしょくぶつ)」の項目がずらっと出てきます。

goo国語辞書を読むと、「日照時間が短くなると花をつける植物。キク・コスモス・イネなどで、夏から秋にかけて開花する植物に多い」と書いてあります。

ではコスモスは日照時間をどこで感知するのか?
名古屋市に「東山動植物園」がありますが、ここのオフィシャルブログの中に「長日植物、短日植物、中性植物。わかりますか。」(2020.5.29)という記事がありました。

それによると「植物は昼の時間の長さではなく、”夜の時間の長さ”(暗い時間)を葉で感じて反応している」と書いてあります。
感知しているのは植物の「葉」

コスモスは「夜が長くなる=日が短くなる」のを葉で感知して花をつける、短日植物なのです(アサガオ、キク、ポインセチアなども)。

一方、「夜が短くなる=日が長くなる」と花をつける「長日植物(ちょうじつしょくぶつ)」もある(カーネーション、アヤメ、アブラナなど)。

また昼夜の長さに関係なく花をつける「中性植物(ちゅうせいしょくぶつ)」というのもあるとのこと(バラ、ゼラニウム、ヒマワリ、シクラメンなど)。
そんなこと、64歳になって初めて知りました。

ところで、コスモスといえば思い出す曲が2曲あります。
山口百恵さんが歌った「秋桜」(作詞・作曲:さだまさし、1977年10月発売)と、
兄弟デュオの狩人(かりうど)が歌った「コスモス街道」(1977年8月発売)です。

どちらも1977年発売とは、調べるまで知りませんでした。しまの介が大学2年の時です(古いですね~~)。

「秋桜」の歌詞によれば、秋桜は「小春日和(こはるびより)の穏やかな日」に咲いているようです。

「小春日和」を文化庁広報誌のサイトで調べると、「小春」は陰暦10月の別称で、現在でいうと11月から12月上旬にあたります。
また「日和」は「天候」「空模様」「晴天」といった意味があるとのこと。

つまり 「小春日和」 は、「 11月から12月 にかけての、よく晴れた春のような感じがする、あたたかいひより」(三省堂国語辞書 第7版 平成26年)です。

とすると10月の今、満開に咲いている秋桜は、小春日和の「11月から12月上旬」まで咲いてくれるのでしょうか?

また 「コスモス街道」 の歌詞のモデルになったのは、長野県佐久市にある全長9kmにわたるコスモス街道のようです(AllAbout20thより)。

しまの介も以前、コスモスが咲いている時期に、この街道をドライブしたことがあります。
確か軽井沢に行った帰りだったと思います。
今頃は見事にコスモスが咲き乱れていることでしょう。

しまの介の家の庭に咲く秋桜(コスモス)も、爽やかな秋の風に揺れています。