ゴッホ展 “響きあう魂 ヘレーネとフィンセント”に行ってきました!

2月23日(水・祝)~4月10日(日)まで名古屋市美術館ゴッホ展 ”響きあう魂 ヘレーネとフィンセント”(注)が開催されました。

(注)同展は、東京都美術館(2021年9月18日~12月12日)、福岡市美術館(2021年12月23日~2022年2月13日)と巡回展示されてきたものです。

しまの介もこの展覧会を観に行ってきました !

今回のゴッホ展のタイトルは、“響きあう魂 ヘレーネとフィンセント”

ヘレーネとは、ゴッホ作品の世界最大の個人収集家であるヘレーネ・クレラー=ミュラー(1869-1939)のこと。

彼女は個人収集したゴッホ作品を中心に、1938年クレラー=ミュラー美術館(オランダ オッテルロー)を開館しました。

今回はこのクレラー=ミュラー美術館収蔵のゴッホ(注1)作品を中心に展示(注2)されました。

(注1)フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890年 享年37歳)
(注2)展示されたのはゴッホの油彩画32点、素描・版画20点、その他の作家の絵画20点。

今回展示されたゴッホ作品について、下記2冊の本で再確認してみました!
今回展示の作品を思い出したい方は、参考にしてください。
ちなみに(1)は図書館から借りた本。(2)はしまの介所有の本です。

(1)ゴッホを旅する<ワイド新版>(別冊家庭画報 2010年10月15日発行 世界文化社)

(2)もっと知りたい ゴッホの世界(TJmook 2017年9月21日発行 宝島社)

今回の展示作品のタイトルは、展示作品リストのものです。
ただ、同じ絵でも本によって、絵のタイトルが変わってますので、それも記載しました。

(1)と(2)の両方の本に掲載されている作品
(ということは、代表的な作品ってことなんですかね)

①「白い帽子を被った女の顔」(1884-85年 ゴッホ32歳)
(1)p29、絵のタイトルは「白い帽子を被った女の頭部」。
(2)p40、絵のタイトルは「白い頭巾の農婦」。

しまの介的には(2)の本の「白い頭巾の農婦」のタイトルがいいと思いますが…

②「ジャガイモを食べる人々(リトグラフ)」(1885年 ゴッホ32歳)
(1)p25。
(2)p42、但しファン・ゴッホ美術館蔵と記載されてます。
今回の展示はクレラー=ミュラー美術館蔵のものです。リトグラフですから、複数枚ありますね。

③「黄色い家(通り)」(1888年 35歳)(ファン・ゴッホ美術館収蔵)。
(1)p114。(2)p73。
南仏アルルで芸術家仲間の拠点として借りた家を描いた作品。
この家にゴーギャンが合流したが、2ヶ月ほどで破綻しています。

④「種まく人」(1888年6月 35歳)
(1)p117。(2)p66、絵のタイトルは「夕陽と種まく人」。
南仏アルルで描かれた作品。ミレーの「種まく人」が主題になっています。

⑤「夜のプロヴァンスの田舎道」(1890年5月 37歳)
(1)p116、絵のタイトルは「糸杉と星の見える道」。
(2)p15、絵のタイトルは「星月夜の糸杉のある道」。

(2)のタイトルが絵の内容を的確に表現してますかね。
ゴッホの<糸杉>シリーズの中でも代表的な作品で、16年ぶりの来日だそうです。

今回の展覧会のチラシやチケットに使用された作品で、今回の一番の目玉作品ですかね。
この作品は南仏プロヴァンスのサン=レミで描かれた作品とのことです。
92㎝×73㎝と、想像していたより大きな絵で迫力がありました。

絵に詳しくないしまの介でも、この絵は頭抜けていると感じました。
しまの介的には、糸杉よりも背景の夜空田舎道の点描と色使いが好きですね。

(1)の本のみに掲載されている作品
⑥「糸杉に囲まれた果樹園」(1888年 ゴッホ35歳)
(1)p116。アルルで描かれた作品。

⑦「サント=マリー=ド=ラ=メールの眺め1888年 ゴッホ35歳)
(1)p60、絵のタイトルは「サント=マリ=ド=ラ=メールの風景」。
サント=マリ=ド=ラ=メールは地中海沿いにある漁村とのこと。

⑧「緑のブドウ園1888年 ゴッホ35歳)
(1)p61、絵のタイトルは「緑の葡萄畑」。

⑨「サン=レミの療養院の庭」(1889年 36歳)
(1)p68、サン=レミ・ド・プロヴァンスのサン=ポール=ド=モーゾール療養院での作品。

⑩「夕暮れの松の木」(1889年 36歳)
(1)p65。

⑪「草地の木の幹」(1890年 37歳)
(1)p72、絵のタイトルは「草むらの中の幹」。
しまの介的には画題である「幹」の部分よりも、「草」や「花」の部分が描写が細かく、立体感があって気に入りました。色使いもいいですね。

(2)の本のみに掲載されている作品
⑫「織機と職工」(1884年 ゴッホ31歳)
(2)p40。

⑬「青い花瓶の花」(1887年夏 34歳)
(2)p49、絵のタイトルは「ひな菊とアネモネ」。
パリ2年目の夏に描かれた作品とのこと。色使いが綺麗ですね。素晴らしい!

この展覧会で初めて観た作品ですが、しまの介お気に入りの1枚となりました。

⑭「レストランの内部」(1887年6~7月 34歳)
(2)p51。
新印象派(注)の「点描技法」を採り入れて描いた作品。

(注)今回の展覧会には新印象派ジョルジュ・スーラの作品(「ポール=アン=ベッサンの日曜日」)や、ポール・シニャックの作品(「ポルトリューの灯台」)も展示されました。

⑮「悲しむ老人(「永遠の門にて」)」(1890年 37歳)
(2)p99、絵のタイトルは「疲れ果てて(「永遠の入口」)」。

タイトルは「悲しむ老人」の方が合ってますかね。
ヘレーネの夫アントンが、25回目の結婚記念日にプレゼントした作品とのことです。
サン=レミの療養院に入院中の作品で、1882年(29歳)にハーグで自身が制作した版画をもとに描いたもの。

以上の15点の作品が、上記2冊の本に掲載されています。

本には掲載されていませんが、下記の2作品は今回の展示会でしまの介が気に入った作品です。

①「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」(1886年 33歳)
パリのモンマルトルにある風車を中心とした景色を描いた作品。
う~ん、やはりパりの風景はいいですね。

②「サント=マリー=ド=ラ=メールの海景」(1888年6月 35歳)(ファン・ゴッホ美術館収蔵)
南仏アルルの時に訪れた地中海沿いの町の海の景色です。
近景と遠景のコントラストがいいですね。

今回は来日しませんでしたが、クレラー=ミュラー美術館には下記の素晴らしいゴッホ作品があります。

①「アルルの跳ね橋」(1888年3月 35歳)
(1)p115。(2)p10。
アルルの跳ね橋は、しまの介も南仏観光の際に見てきました。
まぁ、観光用に復元されたものですけど。

②「夜のカフェテラス)」(1888年9月 35歳)
(1)p111。(2)p12。
超有名な作品ですね。
しまの介は南仏観光の際に、アルルにあるこの絵に描かれた実際のカフェテラスも見てきました。

花ざかりの桃の木(マウフェの思い出)」(1888年3月 35歳)
(1)p111。(2)p65。
桃の木のピンクが青空に映えて、色彩が綺麗な作品ですね。

是非、これらの作品も来日してほしいですね。

しかしゴッホの本物の絵を観れるなんて、素晴らしいことですね。
主催者および関係者に感謝!感謝!です。