中盤(6日から10日目)の、上位陣の取り組みで、波乱のあったものを中心に記載しました。
【6日目】1月17日
横綱 照ノ富士 引退表明
大関 琴櫻 5敗目!
◎横綱 照ノ富士は、5日目の昨日から休場しましたが、本日、引退を発表しました。
お疲れ様でした。
これからは照ノ富士親方として、後進の指導をお願いします。
照ノ富士 33歳 伊勢ケ浜部屋
モンゴル出身
第73代横綱
在位: 2021年9月場所〜2025年1月場所
幕内優勝10回
照ノ富士といえば、大関昇進後、怪我などで序二段まで陥落。
そこから、横綱になってます。
これは史上初ということで、不屈の闘志の人ですね。
【相撲 豆知識】
相撲の6つ階級(下から)
①序の口
②序二段
③三段目
④幕下
⑤十両
⑥幕内(定員42名)
序の口、序二段、三段目、幕下
の4階級は、「力士養成員」と呼ばれる。
十両以上は「関取」と呼ばれ、一人前の力士とされる。
◎大関 琴櫻は、前頭2枚目 熱海富士(あたみふじ)に、『極め出し(きめだし)』で敗れました。
しかもこの取り組みは、審判ミスによる『取り直し』という珍事により、2度行われましたが、2度とも熱海富士が勝ちました。
大関が二度取り組みを行って、二度とも負けるとは、琴櫻、大丈夫ですかね?
【審判ミスによる『取り直し』】
最初の取り組みでは、熱海富士が土俵際のせめぎ合いから、押し切って「勝ちました」。
ところが、琴櫻の足が土俵から出る前に、
①朝日山審判が右手を挙げ、足が出たとアピールしたこと、
②行司も軍配を挙げたこと、
から、『やり直し』ということになりました。
要は、決着前に審判が手を挙げてしまったミスによる『取り直し』という、極めて珍しいことが起きました!
そんなルールあるんですね。
【その他上位の勝敗など】
大関 豊昇龍と大の里は勝利。
王鵬(前頭3枚目)、千代翔馬(前頭5枚目)、金峰山(前頭14枚目)は、6連勝としました。
【7日目】1月18日
3大関 安泰
関脇 若元春 6連敗!
6連勝中の王鵬に土
◎7日目にして、ようやく3大関が揃って勝ちました!
とはいうものの、琴桜は豪ノ山(前頭3枚目)を、土俵際でなんとか『突き落とし』て勝ったという、ひやひやものの取り組みでした。
◎関脇 若元春は、関脇 大栄翔との関脇同士の取り組みでしたが、『引き落とし』で敗れ、6連敗となりました。
◎6連勝中の前頭3枚目の王鵬は、同期の大関 豊昇龍と対戦。
『送り倒し』で敗れ、7連勝とはなりませんでした。
7連勝の力士は、千代翔馬(前頭5枚目)と金峰山(前頭14枚目)の2人となりました。
【8日目(中日(なかび))】1月19日
大関 豊昇龍2敗目
関脇 若元春 7敗目!
金峰山 8連勝
◎大関 豊昇龍は、元大関で前頭4枚目の正代(しょうだい)と対戦。
『押し倒し』で敗れ、2敗目を喫しました。
◎関脇 若元春は、元大関で前頭筆頭の霧島(きりしま)と対戦。
『送り出し』で敗れ、7連敗(1勝7敗)となりました。
◎7連勝中の前頭14枚目の金峰山は、前頭10枚目の玉鷲と対戦。
『寄り切り』で勝ち、8連勝としました。
同じく7連勝中の前頭5枚目 千代翔馬は、前頭8枚目の宝富士と対戦。
千代翔馬は『とったり』で敗れました。
8日目(中日)を終えて。
上位勝利者は以下の通り。
8戦全勝 金峰山
7勝1敗 千代翔馬 尊富士
6勝2敗 豊昇龍 王鵬 大栄翔 玉鷲
5勝3敗 大の里 霧島 阿炎 飛猿 豪ノ山 一山本 高安 阿武刮
【9日目】1月20日
大関 琴櫻6敗目
大関 豊昇龍3敗目
金峰山 9連勝
千代翔馬 1敗を守る
◎大関 琴櫻は、前頭4枚目の宇良(うら)と対戦。
中に入りこまれて、力なくゴロンと『押し倒し』で敗れ、6敗目を喫しました。
綱取りの場所が一転、負け越しの場所になりそうです。
◎大関 豊昇龍は、前頭5枚目の平戸海(ひらどうみ)と対戦。
立ち会いから突っ込んでいった大関は、かわされて『突き落とし』で敗れ、3敗目を喫しました。
これで、豊昇龍の横綱昇進も危うくなってきました。
◎8連勝中の前頭14枚目の金峰山(きんぼうざん)は、前頭11枚目ながら昨年3月場所優勝の尊富士(たけるふじ)と対戦。
金峰山は劣勢でしたが、最後は『小手投げ』でかわし、9連勝としました。
逆に、負けた尊富士は2敗となりました。
◎7勝1敗の前頭5枚目の千代翔馬(ちよしょうま)は、前頭9枚目の美ノ海(ちゅらのうみ)と対戦。
『とったり』で破り、1敗を守りました。
9日目を終えて。
上位勝利者は以下の通り。
全勝 金峰山
1敗 千代翔馬
2敗 王鵬 尊富士
3敗 豊昇龍 大の里 大栄翔 霧島 高安 一山本 玉鷲 伯桜鵬 阿武刮
上位陣が星のつぶしあいをしているうちに、下位力士が勝ち星を重ねてますね。
しまの介は、2敗の王鵬(前頭3枚目)と、尊富士(前頭11枚目)が、優勝戦線に最後まで絡むとみてますが…
【10日目】1月21日
3大関 安泰
全勝 金峰山と、1敗 千代翔馬に土
◎平幕で全勝の金峰山(前頭14枚目)と、1敗の千代翔馬(前頭5枚目)は、上位陣との取り組みが組まれました。
金峰山は、小結 阿炎と対戦。
立ち会い直後に、『突き落とし』であっけなく敗れ、1敗となりました。
千代翔馬は、前頭筆頭の霧島と対戦。
『引き落とし』で敗れ、2敗となりました。
【しまの介注目の1戦】
若元春(関脇) vs 宇良(前頭4枚目)
若元春に土俵際まで攻め込まれましたが、宇良は土俵際で1回転して、しぶとく残しました。
そして4日目に高安にかけた『伝え反り(つたえぞり)』という珍しい技をしようと反転して、一本背負いの態勢になりましたが、若元春の『押し倒し』に、腰砕けとなり敗れました。
しかし、その果敢な取り組みに、館内が大いに沸いた1戦でしたね。
10日目を終えて。
上位勝利者は以下の通り。
9勝1敗 金峰山
8勝2敗 王鵬 千代翔馬 尊富士
7勝3敗 豊昇龍 大の里 霧島
本日、王鵬と尊富士は勝ち越しを決めました。
優勝争いは、この7人に絞られたか?